5日目:講義 未来創造塾2025合同講義

5日目:未来創造塾2025合同講義
   「人口減少から生じる地域課題とビジネスチャンス」
   (9月26日開催)

今回の講義は、熊本県内の未来創造塾「やつしろ」「あまくさ」「きくち」「やまが」「あそ」の5地区に加え、「たなべ」「なんと」「こまつ」の県外の会場をZoomで繋いで熊本市国際交流会館で合同講義を行いました。

講義:「人口減少から生じる地域課題とビジネスチャンス」

熊本大学副学長・研究開発戦略本部地域連携戦略部部門長 金岡省吾 教授

人口減少を背景に始まった地方創生について、前回はその定義や人の流出構造、若者の意識変化を中心に振り返りました。
特に進学・就職時に地域から若者が流出し、戻らない現状と、それに伴う負のイメージの存在を共有しました。

一方で、地域の魅力や課題を語ることで若者の意識が変わり、行動につながる事例も紹介されました。今回は、人口減少によって医療・交通・商業などの生活サービスが縮小し、地域に様々な課題が生じる点を踏まえ、その実態を考えるとともに、解決に向けた小さな取り組みやビジネスの可能性について議論していきます。

人口減少により、ガソリンスタンドやバス、医療・介護などの生活サービスが維持できなくなる課題が各地で生じています。
これに対し、従来の市場原理や行政だけに頼るのではなく、地域住民や企業が主体となって支える新たな仕組みづくりが求められています。小規模でも持続可能なビジネスとして、買い物支援や福祉サービスなどを地域内で運営する動きが広がっています。

こうした取り組みはボランティアではなく、地域課題をビジネスとして解決する「小さなイノベーション」であり、企業と地域が共に支え合う新たな関係づくりが重要となっています。

グループディスカッション

講義:ケーススタディ

熊本大学研究開発戦略本部 鍋屋安則 客員教授

買い物難民の増加は、高齢化や地域の商業施設の減少が背景にあります。行政による「公助」には限界があるため、民間による「共助」が重要とされています。

初山鮮魚店の事例では、来店できない高齢者への配達を自然に行い、さらに空きテナントを活用してイートインや交流の場を創出しました。そこに他事業者も加わり、販売や集客が広がりました。このように、小さな拠点で人が集まる居場所とコミュニティをつくることが、地域課題の解決とビジネスの両立につながることが示されています。

グループディスカッション

ケーススタディ

岡本農園 代表/(株)日向屋 代表取締役 岡本和宣 さん
和歌山県田辺市の中山間地域で農業を営む岡本氏は、人口減少や高齢化、獣害、農業の担い手不足といった地域課題に直面しました。
そこで地域の農家と協力し狩猟やジビエ活用に取り組み、捕獲・解体・販売までの循環モデルを構築。獣害を大幅に減少させるとともに、耕作放棄地の再生や農作業受託、加工品開発、人材育成など多角的に事業を展開しました。
 
地域課題をビジネスとして解決することで収益化と持続可能な地域づくりを実現し、外部との連携や関係人口の創出にもつなげています。

協力機関・協力団体

  • 株式会社日本政策金融公庫 熊本支店
  • 熊本県信用保証協会
  • 肥後銀行 宮地支店

後援団体

  • 九州財務局