対話には謙虚さが不可欠で、「自分は完全には知らない」という前提が人の話を引き出す。また、答えを一つに決めつけず、沈黙や迷いも受け入れることで創造的な発想が生まれる。さらに常識を疑い、多様な視点を持つことの重要性も示される。雑談から生まれた干し柿のエナジーバーの事例のように、人との対話は新たな価値創出につながる。
津屋崎では、「対話」と「常識を疑う」ことを軸に地域づくりが行われている。移住支援や文化継承、起業支援、人が出会い語る場づくりを通じて、偶然の出会いを生む「計画的偶発性」を重視している。
目的は単なる人口増加ではなく、「100年後も町が存続すること」であり、そのために必要な人の流れや関係性を生み出している。また、補助金に頼らず、町の価値に共感した人を呼び込む発想や、他地域との競争ではなく役割を考える姿勢も特徴である。
さらに、対話の場や体験型の活動、長期滞在型のゲストハウス、相席を促す飲食店などを通じて人と人との関係性を深めている。こうした取り組みは、競争・所有・依存から、協力・共有・自立へと価値観を転換し、地域に新たな価値と持続性を生み出す実践である。