2日目:開講式

2日目:開講式(7月28日開催)

主催者あいさつ

渡邉誠次塾長、公益財団法人阿蘇地域振興デザインセンター理事長、小国町長

5期生の皆さん、ご入塾おめでとうございます。これから塾でさまざまな体験や学びを重ねながら、多くの経験を積んでいただきたいと思っております。
阿蘇地域で暮らしながら、産・学・官・金が連携し、地域の課題を解決するとともに、新しいビジネスや取り組みを生み出していく。ぜひそのような挑戦を、この塾で実現していただければと思います。

私自身も平成5年に関西から地元に戻り、消防団や青年団、観光協会、旅館組合など、さまざまな活動に関わりながら地域づくりに携わってまいりました。地域の課題に向き合いながら、自分たちの暮らしをどう守り、どう発展させていくかを考え続けてきたところでございます。杖立温泉という観光地においても、一軒でお客様を呼ぶより、地域全体で多くのお客様を迎える方が大きな力になるという考え方のもと、地域づくりを進めてまいりました。

これからの時代は、個の力だけでなく、地域の力や人のつながりがますます重要になってくるのではないかと感じております。結びに、第5期生の皆さんの今後のご活躍を心より期待申し上げます。

熊本大学 副学長 金岡省吾 教授

未来創造塾は、もともと富山の大学の小さな研究室で始まった取り組みで、地域の課題を考え「大きな視点を持ちながら小さなことから実践する」ことを目的として、富山県魚津市で地域に展開されました。

その後、高岡市、和歌山県田辺市(2016年)へと広がり、さらに熊本県八代市でも開始されました。コロナ禍の中でも活動は継続され、現在は八代・天草・阿蘇・玉名・菊池・山鹿など熊本県内を中心に広がり、全国では9か所、約420人の仲間が活動しています。最近では、日本商工会議所青年部と熊本大学が連携し、未来創造塾を全国へ広げる動きも始まっています。また、高校連携にも取り組み、県内外11校・約2,300人の高校生に地域課題について伝える活動を行っています。熊本大学では、未来創造塾の取り組みを核として新しい学部「共創学環」を設置する予定であり、地域課題の解決に挑戦する若者の育成を進めています。

未来創造塾は、小さなプロジェクトの積み重ねを大切にする取り組みであり、塾生同士のつながりを活かしながら活動を広げていくことが期待されています。今後も熊本大学やデザインセンターが支援し、産学官金の連携のもとで地域づくりを進めていきます。

来賓あいさつ

熊本県信用保証協会 常務理事 森 勉 様
日本政策金融公庫熊本支店 国民生活事業 融資第二課長 田中 敦 様
株式会社肥後銀行阿蘇ブロック長兼宮地支店長 横山 輝 様
熊本県県北広域本部 阿蘇地域振興局次長 桑原 暢子 様

オリエンテーション

熊本大学 副学長 金岡省吾 教授

農学部でランドスケープを学び、地域の自然や草原を守る仕事に関心を持っていました。三和総合研究所では開発や経済分野のプロジェクトに関わりましたが、阿蘇のような小さな地域では報告書を作っても実際の動きにつながりにくいと感じていました。

そこで富山へ Iターンし、「企業が地域課題を解決する」取り組みを始めました。大工や農家、料理人、左官など地域の仕事人とともに、企業が関わることで地域づくりを広げる活動を進めています。地方の多くの企業は小規模で後継者不足という課題を抱えており、企業と地域の課題を同時に解決することが重要です。そこでパーパスや**CSV(共通価値の創造)**の考え方のもと、産学官金の連携によって小さなプロジェクトを生み出してきました。

こうした取り組みは熊本や和歌山・田辺など各地に広がり、成果としてさまざまな賞を受賞する事例も生まれています。活動を続けていると、誰かが見てくれるようになるんです。皆さんがやっていることは、国の最先端の政策とも合致しています。地域ビジネスで地域課題をポジティブに解決し、社会にインパクトを与える。それによって若者を引きつけ、新しい地域の流れを作る。夢は大きく、やることは小さく。どんな方でも動かせます。塾が終わった後、どこで誰と動くのかを楽しみにしています。ローカルイノベーターが地域を救う。
ぜひ、皆さんのスモールプロジェクトを動かしてください。

あそ未来創造塾第5期~これから目指すもの~

阿蘇地域振興デザインセンター 渡邉修一郎

あそ未来創造塾は、2021年(令和3年)10月から、地方創生の取り組みとして「人口減少をやわらげる」ことを目的にスタートしました。今年度で第5期目になります。この塾では、地域課題を解決するビジネスを生み出し、地域で活躍するかっこいい大人を増やしていくことを目指しています。そして、進学や就職で阿蘇を離れた子どもたちが、「将来帰ってきたい」と思える地域をつくりたいと考えています。日本の人口は2010年の1億2,806万人をピークに減少に転じ、2050年には9,700万人程度まで減ると予測されています。

阿蘇地域でも同様に人口減少が進み、今後25年間で約2万3千人の人口が減少する見込みです。さらに、中学・高校・大学進学のタイミングで多くの若者が地域外へ出ていき、戻ってくる人数は半分以下となっています。

人口減少が進むと、地域の産業や経済も縮小していく可能性があります。

そのため、これからの地域づくりでは、地域課題の解決とビジネスを両立させることが重要になります。その考え方が、**CSV(共通価値の創造)**です。

企業の利益と地域の課題解決を同時に実現する取り組みで、現在国もこのような地域ビジネスの創出を重視しています。地域には、未利用農産物、空き家、子育て、コミュニティづくりなど多くの課題があります。しかし、これらは見方を変えれば新しいビジネスのチャンスでもあります。

そこで、あそ未来創造塾では、大きな事業ではなく、地域のスモールビジネスを数多く生み出すことを目指しています。阿蘇地域振興デザインセンターの長期ビジョンは、**「ずーっと住み続けられる阿蘇づくり」**です。そのためには、進学や就職で地域を離れた子どもたちが、帰ってきたいと思える地域をつくることが必要です。そのために、地域で挑戦しているかっこいい大人の姿を増やしていく。あそ未来創造塾は、そうした人材を地域から生み出す場にしたいと考えています。

塾生の自己紹介

「あそ未来づくりにもとめられるものとは」トークセッション

パネリスト
あそ未来創造塾 3期生 三浦めぐみ さん
あそ未来創造塾 4期生 青木 千愛 さん
あそ未来創造塾 4期生 柴北 吹雪 さん
熊本大学研究開発戦略本部 客員教授 鍋屋安則 
コーディネーター 金岡教授

閉会挨拶

公益財団法人阿蘇地域振興デザインセンター事務局長 田端文一

本日は大変ご多忙の中、ご来賓の皆様方、関係者の皆様方にご臨席を賜り、誠にありがとうございました。あそ未来創造塾は令和3年度に開設し、本年度で節目の5年目を迎えました。これまでに48名の修了生を輩出し、阿蘇地域各地で活躍していただいております。第5期の皆様につきましては、すでにオリエンテーションを終えておりますが、本日の開講式が実質的なスタートとなります。本日、皆様のはつらつとした表情や発言を拝見し、これからの活動が大変楽しみになりました。

塾の大きな魅力は、横のつながり、縦のつながりによるネットワークです。ぜひ積極的に交流し、切磋琢磨しながら、阿蘇地域の新しい未来を共に築いていただければと思います。

これから7カ月間の長丁場となりますが、事務局をはじめ、講師の先生方、関係者の皆様とともに、しっかりとサポートしてまいります。
皆様のご健闘を祈念申し上げ、簡単ではございますが、閉会の挨拶とさせていただきます。

協力機関・協力団体

  • 株式会社日本政策金融公庫 熊本支店
  • 熊本県信用保証協会
  • 肥後銀行 宮地支店

後援団体

  • 九州財務局
  • 熊本県八代市・天草市・玉名市・菊池市
  • 和歌山県田辺市
  • 富山県南砺市
  • 株式会社熊本銀行 阿蘇支店
  • 熊本県信用組合 高森支店
  • 阿蘇市商工会
  • JA阿蘇