地域課題や企業課題と地域資源を結びつける共創の場をつくる、この育成塾は大学も非常に期待している活動の一つ。今日は合同の場なので意見交換、繋がりながら新しい価値を創造するきっかけとしてほしい。この育成塾が全国に広がり世界にも情報を発信することに期待したい。
今まで人口が増えてきた時代は、企業が大量生産大量消費で利益を上げ、その一部を使ってボランティアで地域の課題を解決していく、いわゆるCSR活動であった。田辺市では7期まで修了生を輩出しており、それぞれの修了生がチャレンジしている状況。
産学官金みんな一緒になっての共創の場がいま求められている。だれとだれがつながっているのか、ウィンウィンの関係なのか注意しながら聞いていただきたい。
日向屋での企業理念は、地域課題に目を向け、それを本業で解決することで事業機会を生み出し、自社の成長につなげていくこと。農業は社会基盤産業であり食料生産のみならず、雇用、健康教育という社会的に大きな課題に対して解決策を提供できる産業。担い手不足による耕作放棄地の増加と深刻化する鳥獣被害、農産物の価格不安定、人口減少による雇用の確保など農業従事者がいなくなる可能性が出てきている。
民設民営だからこその強みを活かせば、ジビエ施設の黒字も可能。強みの使い方を間違えなければ、農業と鳥獣被害も最高のペアになる。
【質問】やつしろ創造塾 桑原 さん:ジビエについて説明会で町の皆さんに賛同を得ているのはすごい。お互い協力できる姿勢を、いつも協力できる姿勢、協力をしてほしいという姿勢をみせるのが大事。休む時間をどう確保しているのか教えてほしい。
【回答】(株)日向屋 岡本 和宣 様: 簡単ではないが、作業の効率をよくすることで、土日休みにしている。
【質問】あまくさ創造塾 川田 さん:鳥獣被害が8割減少しているということで、ジビエが減少すると思うが、今後の展開は。
【回答】(株)日向屋 岡本 和宣 様: ジビエはたぶんなくならないのでこの先も大丈夫とは思う。最終的には、絶景を生かした蕎麦屋ができればいいと考えている。
【質問】南砺創造塾:ジビエを捕まえるには、土日も関係ないと思うが、仕事をどうされているのか?
【回答】(株)日向屋 岡本 和宣 様: ジビエの施設に関しては、土日祝は休めない。大体朝の7時から11時ぐらいに電話がかかるので、夜中に起こされることはない。
地域の課題こそチャンスがある。自社の課題と地域の課題は同じである。ウナギと梅という組み合わせが悪いという迷信を逆手に取り、コラボさせたことが大きく取り上げられた。
また、ウナギの骨が大量に廃棄され、廃棄料がかかっている状態を、肥料のプロにお任せして肥料にして有料で引き取ってもらうことが出来た。特産品の課題解決を盛り込んだコラボをするとストーリーが生まれる。
【質問】やまが創造塾 富田 さん:ウナギの原価の高さを逆手にとっているのは頭がいいと思う、失敗談があれば教えてほしい。
【回答】太田商店 太田様:地域課題をビジネスにするという考え方に出会えたことが良かった。失敗談というか、友人に裏切られたということはあった。
【質問】たまな未来創造塾 伊豆元 さん:太田さんのいろいろなストーリーがあり、成功失敗もされていると思うんですが、改善したい課題はありますか?
【回答】太田商店 太田様: コラボするときにお互いの課題を話しているが、課題を解決できるようだとそれがストーリーになる。
【質問】あそ未来創造塾 盛山 さん:ジビエもいろいろな問題を抱えており、その欠点を地域課題と掛け合わせるとどういうのができるのか考えているが、商品開発においてどの点に重きを置かれてますか?また注意する点があれば教えてほしい。
【回答】太田商店 太田様: 地域課題が地域資源であると意識して商品開発をしている。
今熊本大学では、創造塾を中心にしていろいろ考えていこうかと考えている。これからは、高校連携に注目していくところで、天草の高校とも同じように講義をしている。高校生にも育ってもらって、地域に戻していければと思う。